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2011年9月

『ハマの裏番 もつ鍋屋になる』読後感想文2

すっかり間が開き、その間も負けたり負けたり
たまーに勝ったりそしてやっぱり負けたり負けたり
いろいろありましたが、あっさりとスルーさせていただき、
『ハマの裏番  もつ鍋屋になる』の感想の続きを…。

私は、実際のところそんな簡単で単純な
世界ではないだろうとわかってはいても、
「活躍できないのは自分のせい」
と考える選手が好きです

だから、トレードが決まったり、戦力外になったときに、
「見返してやりたい」と言う選手は好みではない。
そういう負けん気がないとプロではやっていけないんだろうし、
見返したくなるような境遇があったりするんだろうなと思うし、
「そうだ、見返してやれ!」と思うファンもいるかもしれない。
でも、ぐるぐる思考がまわり、その思考が一周して、
「それでもやっぱり、活躍できないのは自分のせい」
という考えに至る選手が好きなのです。

というのも、どんな事情であれ、
「ファンに活躍する姿を見せられなかった」
という事実は変わらない、と思うからです

「せっかく応援してくれたのに…」という思いによって、
「見返してやりたい」という言葉をのみこんでくれたら
いいなぁ…と、キビしさはプロ野球の大きな魅力と
思いつつも、そんな甘〜いことを考えている私なのです。

本にもあるように、引退後の中野渡氏の
“魂を燃やすためのガソリン”も
「あの忌々しいクソ浜ベイスターズをぶっ倒してやる」
「魂を込めた全力のボールを投げ込んでやる、横浜のベンチに」

という「見返してやる系」の思い。週刊誌等でもこのような記事を
読んだことがあるので、「今回もそういうトーンかぁ」
と構えてしまったのですが、本文下段の人物などの注釈に
クスっと笑えるようなひと言がつけ加えられていて、
あまり暗い気持ちにはならなかった。
エラそうに言うと、うまい構成だなーと思いました。

でも、これまで目にした記事とは違い、
『ハマの裏番  もつ鍋屋になる』はそれで終わらなかった。

私は、たとえ引退後の原動力が、
ベイスターズに対する怒りだとしても、
応援していた選手が成功してくれたほうがうれしい

と、以前ブログにも書いたことはありますが、
中野渡氏のことを思い出すと胸がチクっと痛んだ。
それは、ベイスターズファンの私は中野渡氏の
「怒りの対象」側にいるような気がしたから

でも、「好きな人は木塚」(本のカバーより)で、
本のなかでも木塚LOVEをあふれさせていた中野渡氏は、
「わたりさんの分まで精一杯投げてきたつもりだけど、
もうダメみたいだ」という木塚選手の引退決意の言葉を聞き、
澱のように沈んでいたムカつき、
プロ野球へのわだかまりがどこかへ行って、
「4年間の現役生活が報われたような気がした」そう

さらには、「忌々しいクソ浜ベイスターズ」
「ベンチにボールを投げ込んでやる」とまで言っていた
ベイスターズに対して、大サービスではあるものの
「感謝みてぇなもの」が沸き、木塚選手の引退で
気持ちの区切りがついたと、語っていました。

そして本にはこんな言葉も。

俺がクビになりたくなけりゃ、
 ダルビッシュみてぇなピッチャーに
 なりゃよかったってだけで……
 すべては俺の問題なのだ

ファンは何に憧れているか。
 いい服着て、いい車に乗って、
 いいところに住んでいるからじゃねぇ。
 グラウンドで一生懸命
 
やっている姿に魅かれるんだ

うぉー、なんて私好みの言葉なんだー!

『ハマの裏番  もつ鍋屋になる』よ、ありがとう。
その言葉で私をうっとりさせるだけでなく、
私の胸をチクっと刺していたものも取り除いてくれて!

本を読みながら何度も何度も「クソ」という字を見たのに、
読後の私に沸いてきたのはそんな感謝の思いです。

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『ハマの裏番 もつ鍋屋になる』読後感想文1

少し前の話になりますが、ベイスターズOBの
中野渡進氏の著書『ハマの裏番  もつ鍋屋になる』を読みました。
夏休みの終わりらしく、感想文を書いてみたいと思います。

中野渡氏といえば、思い出すのはルーキーの年の2000年、
観に行った横須賀スタジアムでの二軍戦です。
中野渡選手は著書にもあるように、高校卒業後所属した
社会人チームを5年で辞め、テスト入団した選手。
二軍には年下の選手も多かったようで、マウンドにいる中野渡選手に、
内野手たちが「わたりさん、OK!」などと声をかけていました。
中野渡は“わたりさん”と呼ばれているのかー
それが、中野渡選手に関する最初の記憶です。
以後、“わたりさん”は我が家の注目選手になり、
2年目の一軍での活躍もうれしく思っていました。

3年目にケガ、手術。
4年目は4月に登板機会はあったものの、
ほぼ二軍で過ごし、そのオフにクビ…。

これらの事実はファンとして知っていたことではありますが、
著書には、術後、二軍で結果を残していたのに
一軍になかなか呼ばれなかったこと、そこには
担当スカウトの退団の影響があったことなどが書かれていて、
それらことが噂レベルで知っていたことと合致するもんだから、
スッキリするやら、やっぱりそうだったんだとガッカリするやら
でした。

引退後、中野渡氏の名前を再び見たのは週刊誌で、
中野渡氏がベイスターズについて毒舌キャラで語るというもの。
それは、理不尽な形でクビになったベイスターズをうらむ、
見返してやる!という色合いが濃く、ファンとしては重いもの
でした。

関わっているライターさんの存在も大きいのかと想像しますが、
最近の週刊誌の記事や今回の著書では、
愛情やユーモアを交えて語られているので、
ファンとしては少しは救われた思いがしていました。
とはいえ、著書にも重い事実はたくさん書かれているし、
相変わらず言葉遣いは汚いのですが、
すべて読み終えたいま、私はさわやかさすら感じています

中野渡氏から「さわやかさ」を感じるとは思ってもいなかったので、
ヘンな気分ではありますが、それは、現在、中野渡氏が語る、
「クビ」の原因、プロ野球選手というものに対する考え方が
ものすごく「わたし好み」だったからだと思います

そのくわしい「わたし好み」の内容についてはまた次回…。

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